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用語解説
- 光学特性
- 遮蔽(しゃへい)係数
- 熱貫流率
- 日射熱取得率
- 可視光線透過率
- 日射
- 日射透過率
- 日射反射率(熱線反射率)
- 日射吸収率(熱線カット率)
- 紫外線
- 物性
- Mil(ミル)
- レイヤー
- ハードコート
- 粘着力、引張り強さ
- 衝撃破壊
- 層間変位破壊
- 耐候性試験(たいこうせいしけん)
- 飛散防止フィルム(GI1・GI2、GD1・GD2)*JIS A5759 2016 区分記号
- 貫通防止フィルム(SF)
- 防犯フィルム
- 遮熱フィルム(SC1・SC2)
- 断熱フィルム(低放射フィルム)(LE)
- フロートガラス(FL)
- 網入りガラス(線入りガラス)
- 強化ガラス・倍強化ガラス
- 型板ガラス・デザインガラス・すりガラス
- LowEガラス
- 複層ガラス
- 合わせガラス
光学特性
光学特性は、太陽の日射を各領域(波長)でどのようになるかを示します。紫外線・可視光線・日射に分けて、反射率、吸収率、透過率などで表記します。
遮蔽(しゃへい)係数
3mm厚透明ガラスを1とし、3mm厚透明ガラスにフィルムを貼り付けした場合の室内に入り込む日射量の割合を表します。
日差しを遮る効果を見る指標で、値が低いほど遮蔽効果が高く、冷房負加の低減に効果があります。対比的に表す遮へい係数は、判りやすい指標と言えます。
熱貫流率
温度差が1℃ある時、面積1㎡あたり1時間に移動する熱量を表します。
室内外の温度差に起因する熱の逃げやすさを見る指標で、値が低いほど断熱効果が高く、暖房熱が逃げるのを防ぐ効果があります。
単位は「W/m2・K(ワット パー 平方メートル ケルビン)」
日射熱取得率
フィルムを貼り付けた厚さ3ミリの板ガラスに入射した日射が、一度吸収された後に入射面の反対側に再放射される分も含んで通過する率(透過分と再放射分との和)
可視光線透過率
380~780nmの波長域の透過率を表すもの。
値が大きいほど透明度が高く、小さいほど透明度が悪くなります。
透明度は明るさとも言え個人差がありますが、目安として50%程度であれば、さほど暗くなった感じはありません。
日射
地上に届く太陽光全体を表しますが、ガラスフィルム(JIS A 5759 2016)では、波長範囲を300~2,500nmと定義されています。
太陽の熱エネルギーの殆どがこの日射範囲に含まれている為、日射熱に関する際に使用されます。
日射透過率
300~2,500nmの波長域の透過率を表すものです。
フィルムでは値が大きいほど日射透過率が高く、小さいほど透過率が小さくなるのが一般的です。
透過率、反射率、吸収率の和が100%(1)になります。
日射反射率(熱線反射率)
300~2,500nmの波長域の反射率を表すものです。
フィルムでは値が大きいほど日射反射率が高く、小さいほど反射率が小さくなるのが一般的です。
日射吸収率(熱線カット率)
300~2,500nmの波長域の吸収率を表すものです。
フィルムでは吸収率を上げて熱線カットを行うのが一般的とされ、値が大きいほど日射吸収率(熱線カット率)が高く、小さいほど吸収率(熱線カット率)が小さくなるのが一般的です。
ただし、近年は上述の日射反射率を高めて遮熱効果を得る傾向にあります。
【重要】ガラスフィルムの光学特性は、基準ガラス(FL3又はFL6 ※注1)に貼り付け、養生した後に測定した数値です。
※注1:メーカーや種別により異なる場合があります。
紫外線
ガラスフィルム(JIS A 5759 2016)では、波長範囲を日射のうちUVB 域(300~315 nm)及び UVA 域(315~380 nm)の放射と定義されています。
※ナノメートル(nanometre、記号: nm)は、国際単位系の長さの単位で、10-9メートル (m) = 10億分の1メートル。
物性
フィルムでは構造・物理的性能を指します。
Mil(ミル)
厚みを表しますが、なじみが薄いのでμ(ミクロン)で表すことも多いです。
ミル=1/1000インチ=0.0254ミリメートル
ミル=1/1000インチ≒25ミクロン
レイヤー
(構造)膜を指します。窓用フィルムでは、多層構造になっていることが多く、基材(PET)が2層になっている場合2ply(ツープライ)、3層で3plyなどと表現することがあります。
また、機能性フィルムなどでは、基材(PET)以外に機能膜などの層もあります。
ハードコート
耐摩耗性のために、フィルムの表面に通常2H硬度のコート層があります。外貼りや装飾用などには、ハードコートのないものもあります。
粘着力、引張り強さ
共に N/25mm幅で表記します。N(ニュートン)は、 国際単位系 (SI)における力の単位で1ニュートンは、1kgの質量を持つ物体に1m/s2の加速度を生じさせる力です。
衝撃破壊
日常生活において人体の衝突などによって生じる面外衝撃でのガラスの破壊。
層間変位破壊
地震などの水平外力によって建築物に層間変形が生じた際のガラスの面内せん断破壊。
耐候性試験(たいこうせいしけん)
経年においての品質劣化などの有無を検証する試験
飛散防止フィルム(GI1・GI2、GD1・GD2)*JIS A5759 2016 区分記号
ガラスが割れた時に安全に割れる(JISA5759参照)
飛散防止に特化(目的と)したフィルムは、透明でUVカットの機能も有しています。
厚みは25ミクロン以上のものになります。
基本的には、建築窓ガラス用フィルムには、この機能があります。
貫通防止フィルム(SF)
飛散防止フィルムの厚みが厚くなったもの。フィルムの貫通強度は厚みに比例することから厚みが厚くなればなるほど強度が増します。
防犯フィルムと飛散防止フィルムの間に位置するものです。
防犯フィルム
防犯性能が高い建物部品の定義
350ミクロン以上の厚みがあり規格としてはCPマーク発行の規格があります。
官民合同会議では、侵入者がピッキングやドア錠のこじ破りなどの行為を開始してから、建物の内部に侵入が可能になるまでの時間を「抵抗時間」と呼び、各製品別に決められた試験の結果、抵抗時間が5分以上であることが確認されたものを「防犯性能が高い建物部品」と定義しています。
目録にある品番であっても貼り付け条件などでCPマークは発行されないケースがあります。
また、フィルムの物性などの評価で十分性能があると思われる物(OEM)でも試験、目録に登録しないと防犯フィルムとして扱うことはできません。
遮熱フィルム(SC1・SC2)
日射熱を遮ることを目的に開発され、その効果(性能)はフィルム内に含まれるメタルイオンや量により異なり多くの種類が販売されている。
金属の可視光線反射率でマジックミラー(目隠し)効果などがあります。
断熱フィルム(低放射フィルム)(LE)
断熱フィルムは、伝わり移動する熱を遮る効果があります。
通常のフィルムは、熱貫流率 5.9W/m2・K前後ですが、LowE膜などの処理で4.8W/m2・K以下を実現しています。
遮熱フィルムの弱点であった冬場の省エネに貢献できるフィルムとして期待できます。
フロートガラス(FL)
もっとも一般的なガラス、裏表共に平滑で透明なガラス(厚みによりやや緑色)
網入りガラス(線入りガラス)
ガラス内にスチール線が入ったガラス、通常厚みは6.8mm及び10mmです。ガラス内に異物が入った状態なので端部の許容応力がFLに比べ6割り程度と低く、日射吸収の高いフィルムを貼る場合は熱割れに注意が必要です。
強化ガラス・倍強化ガラス
熱処理をされたガラスでフロートガラスと見え方はほぼ変わらない、許容応力に優れた性能を持ちFLの2倍から4倍程度の強度を持ちます。
端部の衝撃には弱く、衝撃を与えるといわゆる爆発したように割れます。(倍強化は通常ガラスと同様な割れ方)
また、表面は比較的高度がないため刃物などで擦るといわゆるヘアーライン(うすいが擦り傷)が入ることがあります。
型板ガラス・デザインガラス・すりガラス
ガラス表面に模様や凸凹があるガラス、製法は各々違いますが目隠しを主に目的として作製されています。
このガラスには、通常のフィルムは貼れず、専用のフィルムか平滑面に貼る必要があります。
LowEガラス
ガラスに低放射処理がされたガラス、LowE処理された表面にフィルムを貼ると既存の性能が落ちることがあります。
複層ガラス(ペアガラス)
上記のガラスを組み合わせ中空層を設けた構造ガラス、複数の枚数や組み合わせが可能で中空層も6mm12mmなどの種類があります。
中空層は空気、アルゴン、クリプトン、真空、などあり断熱効果や遮音効果があります。
合わせガラス
2枚のガラスを特殊樹脂で合わせたガラス、一般的な合わせガラスは、樹脂厚が15MIL(380μ)です。フィルムを貼る場合、樹脂層の熱吸収などで熱割れ現象が起こる場合がありますので注意が必要です。
また、30MILを超えるものは、防犯ガラスとして販売されています。